ハルシオン・デイズ

ハルシオン・デイズ」
80年代に劇団第三舞台を主宰して活躍した劇作家鴻上尚史さんの新作を見る。

「眠れない夜を過ごす方法は3つ。
月を見る、ハルシオンを飲む、パソコンを立ち上げインターネットに繋ぐ。」
この台詞で始るこの劇は、ネット心中を題材に現代人の孤独と優しさを描く。
登場人物は四人(三人+幻)
患者を自殺させてしまったカウンセラー(辺見えみり)、その患者の幻影(高橋一生)、
妄想に取り付かれてネット心中を呼びかけた商社マン(北村有起哉)、
妻も子もいるホモセクシャルの自殺志願者(大高洋夫

昔の小劇場を思わせる舞台装置や美術・演出が懐かしく、
鴻上作品としてはシンプルな造りだったが見た後の印象が爽やかな作品だった。
中でもオススメはカウンセラー役の辺見えみリさん、
昔麹町の某TV局に登る坂ですれ違ったときの好印象そのまま(謎)
悩みを抱えながら自殺志願者を止めようとするカウンセラーを一生懸命演じていた。